2013年08月


2018.8.19

2013年8月19日 月曜日

2013.8.19 8:00 31℃

いわき市の鮫川村で焼却炉が稼働する。
なぜここなのか、いわき市の水源があるここに、不意打ちのように焼却炉を作ることにしたのだろうか。
双葉八町村からの避難者の最も多い、ヨウ素の初期被ばくも多かったと言われているいわき市の、そのまた水源である鮫川村に、なぜいま焼却炉が必要なのだろうか。

仮設の焼却炉であるならば尚更のこと、現在の高濃度汚染地域で焼却すれば良いのではないか。なぜ、こんなだまし討ちのような形で、いわきの人々を苦しめる必要があるのだろうか。

こういうテーゼをすると、決まって「この焼却炉は全く問題がない」と細かいデータを上げて反駁される。
しかし、そうした「データへの過信」とも言おうか、数値的に安全か否かという、机上の論争はもうウンザリだ。

「科学者はエビデンスをもって論ぜよ」というサイエンティストの空気は、その最高峰であると自任してきた原子力ムラの空気とどれだけの違いがあるのだろうか。
エビデンスが無い物言いは、まるで存在そのものをあざけ笑うような風潮は、逆にサイエンティストとしての見識を疑われはしないのだろうか。

もっと言えば、これだけの事故があって、予防原則の「勘どころ」が働かない人は、サイエンティストを名乗るに値しないと私は思う。
なぜならば、人の尊厳ある暮らしと幸せを実現するために役立てるに値するのが科学なのだから。どんな分野の科学であってもだ。
つまり科学とは、人を幸せにする、たくさんの道具の一つにしか過ぎやしないのだ。

科学者の端くれであるちっぽけな町医者であるわたしは、だからこそ予防原則に則って、歩いていこうと思う。人が人を幸せにしようと思わないでどうするのだ。これは対岸の火事、自分には関係ないと斜に構えているような、そんな悠長な時代はとっくに終わったのだから。
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2013.8.18

2013年8月18日 日曜日

5:00 29℃
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2013.8.17

2013年8月17日 土曜日

5:00 27℃
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2013.8.16

2013年8月16日 金曜日

8:00 29℃
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第三回「雅楽の夕に、」  雅楽の古典曲『賀殿』を 生活が、社会が、文化が、順調に回復してくように、との願いをこめて演奏しました。

2013年8月15日 木曜日

芝先生、宮田まゆみさん、伶楽舎による第三回「雅楽の夕に、」が2013年8月13日 開催されました。
震災から3度目の夏です。
宮田まゆみさんからの報告をご覧ください。

8月15日
第三回「雅楽の夕に、」、一昨日 無事に終えることができました。

神戸のぞうさんに続く「とちぎボランティアネットワーク」のぞうさんのことも少しご紹介できたので、東北の方たちにいっそう親しみをもっていただけたら、と思います。

今回は「私たちの復興」を柱に、伊達政宗が国作りに際して詠んだ和歌『入りそめて 国ゆたかなるみぎりとや・・・・』に芝先生が作曲された歌をお客様とともに歌い、雅楽の古典曲で建物が建つときのお祝いの曲『賀殿』を、生活が、社会が、文化が、順調に回復していくように、との願いもこめて演奏しました。
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大崎八幡宮巫女さん、神職さん、芝先生をはじめ伶楽舎メンバーとともに18人の雅楽愛好の一般の方々が一緒に舞台にのり、雅楽をこのほか『越天楽』など三曲演奏しましたが、またまた感動をあらたにする力強い響きでした。
第三回の今年は宮城県、山形県、福島県、埼玉県、東京都、神奈川県と第一回目から参加くださっている方々に加え、北海道、ドイツ、ニューヨークからのご参加もあり、こちらも大変うれしいことでした。

まずはお知らせ、応援に御礼申し上げます。
ありがとうございました。

宮田まゆみ

 

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こちらは2011年8月 第1回「雅楽の夕に、」のときの 宮田まゆみさん (大崎大神宮にて、「まけないぞう」といっしょに。)


2013.8.15

2013.8.15 18:30
吹き荒れる夕暮れの風敗戦忌
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太平洋を超えて飛んでった 友情の「まけないぞう」  Flown over the Pacific Ocean with 20 Makenaizo Elephants to Seattle, USA

2013年8月14日 水曜日

【東京都在住のまけないぞうサポーター、石井玲子さんからのお便りです】
高校時代に1年間留学し ていたホストファミリーに再会するためアメリカのシアトルに行ってきました!
今回のアメリカ里帰りの旅には20頭のまけないぞうさんも一gaylesan緒!
家族のみんなにまけないぞうさんに込められたメッセージを一生懸命伝えたところ、この素晴 らしい支援プロジェクトにみんながとても心を寄せてくれて、アメリカのシアトルでも、まけないぞうさん大人気でしたよ~!
この写真はHost aunt のゲイルと彼女のところにお嫁入りした可愛い黄色いぞうさんのツーショット!
偶然にもゲイルのお洋服とお揃いのまけないぞうさん!(^o^)v
太平洋を渡った可愛いぞうさんたち、アメリカでも元気でね!
— 玲子さん、アメリカお里帰りの旅に20頭ものぞうさんを連れて行って下さって本当にありがとうございました!
玲子さんを1年間大切にしてくださった愛情 いっぱいのホストファミリーの皆さんのところにお嫁・お婿入り出来たまけないぞうさんはとっても幸せ者だと思います。
これからもまけないぞうさんの応援を どうぞ宜しくお願いいたします!いっぱいの感謝をこめて♥

【Makenaizo Message from Reiko Ishii-san in Tokyo】
I visited my host family in Seattle, USA from the beginning of August, and I’ve flown over the Pacific Ocean with 20 Makenaizo Elephants this time!
I tried so hard to explain about the wonderful story of Makenaizo Elephant to all the members of my host family & relatives, and all of them loved this cute elephant-shaped towel so much.
This is the picture of my Host aunt, Gayle who is so happy to meet her Yellow Makenaizo.
Don’t they look alike in yellow color!?
I hope the elephants made by the affected people in Japan will be cherished by American Families!

— Lots of thanks to Reiko-san for taking 20 elephants all the way to the States and kindly introduced the story of Makenaizo to you host family & friends! Looking forward to your continued support for this wonderful project!


2013.8.14

今日はやや堅い会合。難い、というべきか。
それぞれの分野は全く違うのだが、専門家4人の会合となった。

そこで改めて思ったのだが、それぞれが培ってきた経験や勘どころや考察力というものは、ものすごい説得力を持って心にスーっと入ってくるものなのだなぁ、と。

今回の案件は、例えばわたしにとっては大変困難で、考える力も萎えるほどのモノであったのに、その専門家から見れば絶望するに値しないものだということが分かった。

例えばこんな事はないだろうか。虫歯が痛かったとする。ものすごく放っておいたら虫歯が悪化して、でも痛みを我慢していたら、顔まで腫れてしまって仕方なく歯医者さんに行った。ものすごく大事な虫歯かと思っていたら、意外に3回ほどでケロリと治ってしまった……と。

ものすごく簡単ではないものの、わたしの場合は自分が予想していたよりも、道は険しくはなさそうだ。

翻って、福島原発の状況はどうなのだろうか。国会も閉鎖され、お盆休み、けれども汚染水との闘いは待ったなしで続いている今、もっともっとわたしたちが知恵を出し合って、つまりALL JAPANでも足りないだろうから世界中の英知を集めて、挑んでゆかなくてはならないのでないだろうか。

それと、今は地下水の汚染そのものに目が向き過ぎている状況が、ちょっと怖い気がする。もっともっと、他にも重大な問題点が山積しているだろう。

まずは、餅は餅屋なのだ。いい餅屋の知恵を入れようではないか、福島に!
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2013.8.13

2013年8月13日 火曜日

また今年も8月13日がやってきた。

2011年8月13日、わたしたちmakenaizoneのメンバーは、仙台の大崎八幡宮での復興イベントのステージに立っていた。
makenaizoneとは、阪神淡路大震災の仮設住宅で生まれた、ぞうの形をした壁掛けタオルを世界中の方々にご紹介する、「まけないぞうの応援団」だ。
神戸の「被災地NGO恊働センター」の村井雅清氏が17年間、まけないぞうを被災地支援として活動してきた。
311後に東日本大震災の被災地でまけないぞうを作り始める為に、当時オーストリア在住だった(現在はアイルランド在住)田中幸子編集長をはじめとして、宮田まゆみさんや若林まみさんなどのメンバーが『雅楽の夕に、』とトークイベントのために、あの日仙台の大崎八幡宮に集まった。
そうして、まけないぞうも300頭、仙台の方々にお買い上げ頂いた。

今年で『雅楽の夕に、』も第3回目を迎えることになった。
雅楽とともに、今年も仙台の皆様の元にまけないぞうが旅だっていったことだろう。
宮田まゆみさん、宮司さまをはじめ関係者の皆様に心から感謝するとともに、これからの東日本の復興へ向けても、引き続きまけないぞうへの応援のほど、宜しくお願い申し上げます。

                            makenaizone主宰 青木正美

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まけないぞう カンボディアとミャンマーへ Makenaizo Elephants went to Cambodia and Myanmar

【横浜のまけないぞうサポーター 佐野純三さんから カンボディアとミャンマーへ まけないぞう お引っ越しのお便りです】
6月はスペインのサンテイアゴへ「まけないぞう」を連れて徒歩巡礼に行った 佐野さん  (そのときのニュースはこちらからご覧ください
今年の夏はカンボディアとミャンマーへ。また「まけないぞう」がいっしょです。
佐野さん、いつも「まけないぞう」のお引っ越し ほんとうにありがとうございます☆792236_634825999868552_455032432_o
佐野:  8月6日から13日までカンボディアとミャンマーに行ってきました。上智大学の石澤教授によるレクチャー・ツアーに参加のためです。
上智大学前学長の石澤教授は長くアンコール ワット地域の仏教遺跡の研究、sanosanCambodge1発掘、保存に注力され、広く東南アジアの仏教遺跡の研究が専門です。
石澤教授は私のフランス語学科の先輩ですが、彼とそのグループの功績は単にアンコールワット地域の寺院の研究、発掘、修復に留まらず、カンボディア人の考古学研究者、保存・修復技術者を育て、その為の教育センターを20年に設立した事です。何人かは日本に留学し、政府の役人や王立プノンペ ン大学の副学長になっています。
アンコールワットはユネスコにより世界遺産に選ばれた当時、保存技術者の不足のため、同時に危機遺産に指定されていました。
I have been in Cambodia and Myanmar from Aug. 6 to 13.
This is to participart the lecture tour with Dr. Ishizawa, ex President of Sophia University, to Angkor Wat area including the excavation work of an ancient temple and to Bagan in Myanmar.
佐野:  上の写真は、アンコールワット(カンボディアのアンコールワットに行った「まけないぞう」です。

アンコールワットの保存、修復、研究に取り組む方々の仕事はすばらしいですね。
息長く、こうして現地に寄り添い カンボディアの人たちといっしょに仕事をすることの大切さを、常々 話しておられる石澤教授ですね。
場所は違うけれど・・・ 「まけないぞう」をずっと続けている人たちの姿勢に、通じるものがあるようですね。

佐野:  それから、ミャンマーのベガンへも行きました、「まけないぞう」。
sanosanCambodge2
佐野:  ミャンsanosanMyanmarマーでは、長く子供達の教育支援をしているNGOミャンマー教育支援機構の代表の方のところに12頭の「まけないぞう」が引っ越ししました。
ミャンマーの子供達の為に、ぞうさん達、大活躍でしょう。

佐野さん、カンボディアとミャンマーへの素晴らしい旅に「まけないぞう」を連れて行っていただき、ほんとうにありがとうございます☆
ミャンマー教育支援機構の方の優しい微笑みが、ぞうさんをとおして 被災地の作り手さんにも伝わっていきますね♪
この夏  今までにも増して、「ぞうさんパワー」の世界各地のつながりの元気に広がっていることが感じられます。
これからも、ごいっしょに応援 してまいりましょう!!

2013.8.12

2013年8月12日 月曜日

2013年8月12日 8:00 30℃
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2013.8.11

2013年8月11日 日曜日

午後から『反原発へのいやがらせの歴史展』@新宿区立区民ギャラリーに行ってきた。
先日ウクライナ旅行でご一緒した、海渡雄一弁護士と中川亮弁護士の企画展だ。
14時からはトークセッションが行われ、大変興味深いお話を伺った。

1980年の後半から2000年頃まで、凄まじい「いやがらせ」が行われていたという。
ま、小さい妨害というか圧力というか、そんなものは色々な言論人には当然及んでいると思うのだが、所謂一般の人々に対して行われていた「いやがらせ」の多かったことに改めて不思議な感慨が湧いてきた。

たかが原発の為に、いくら社命であったとしても、他者に対していい大人が、いやがらせをするなんて……。

確かに、この国が発展し行く時期に、原子力を取り入れてしまったのは事実だ。
原子力を取り入れた所では、否、たとえ原子力でなくとも国策を推進する側と、それに相対して結果的に反対に立つ側が生まれてしまうのは想像に難くない。そこで対立が生まれてしまうし、第三の対立構造を積極的に作って反対勢力を分断してゆくことも多々あったのだろう。そうしながら、この国は工業化を進めてゆく他なかったのかもしれない。

しかしスリーマイル島事故、チェルノブイリ事故があって、福島第一の事故が起こってしまったのも厳粛なる事実なのだ。殊に福島第一原発事故は、発生から29ヶ月になったが、すでに取り返しのつかない被害規模になってしまってもいることは事実なのだ。

原子力はいかなる使い道でも、やはり人類には制御できないものであったのだ。それを新しい未来のエネルギーとしたことが、間違っていたのではなかったか。
もうそろそろ、3つの大きな事故から人類は学び始めているのではないか。

人類は、いつの時代でも壮大なる間違いを犯してきたし、これからもそうなのだろう。けれども、間違いだと知りつつ、前に進んでゆくのは良くないではないか。
で、もう充分だ。これだけの犠牲を出してまでも、原子力を進めてゆくことにどんな未来が待っているのだろうか。

それよりも、南海トラフのプレートが動く前の、内陸の活断層が割れる前に、南関東・名古屋圏・関西圏の被害を最小限化するために、少なくとも浜岡原発。若狭湾の原発郡、伊方原発の燃料プールにある燃料棒の安全化を早急に考えようではないか。

「再稼働反対」「賛成」などという311前のパラダイムに縛られて、この国を救う大きな契機を見失ってならない。
第一線から退かれた「元原子力ムラ」のみなさま、どうか夢から目を醒まして現実を見てください。そうしてImagineしてみて下さい。

まだまだ険しいけれども、もしかしたら私たちにはまだ何とか最後の道が残されているかもしれない。ご一緒に、その細くて曲がりくねった厳しい道を、行こうではありませんか……海渡弁護士のいつもの優しい語り口を聞きながら、祈るような気持ちになった夕立の日曜日だった。

追伸 トークセッションの後半、山本太郎さんが10円ハゲを引っさげて、会場へ。約1年ぶりの再会だ。元気そうで何より安心した。

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2013.8.10

2013年8月10日 土曜日

今日から盆休みの人が多いのか、東京駅がごった返している。
人に会うために軽井沢へ日帰り。
軽井沢の暑いこと暑いこと。
しかし夜の新幹線で東京駅に着いてみると、東京の暑さといったら……。

22:00 31℃ 嗚呼。
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ローレンとアビー  アイルランドからイギリスへ。「まけないぞう」の絆が広がります。Beautiful smiling faces of our girls, message of hope and love for the affected people in Japan…

【アイルランド在住のmakenaizoneのホームページ編集長の田中幸子より】
8月6日と9日は 広島と長崎のことを思い、そして福島のことを思い、そして奇しくも同じ8月6日に逝った母方と父方 両方の祖母たちのことを思います。現在、イギリスの姪一家がふたりのかわいい嬢ちゃんを連れて遊びに来てくれています。
R0022852「Myぞうさん」を選んだロー レンとアビーふたりの可愛い笑顔。
被災地の作り手さんに是非お届けしたい、ヨーロッパの家族の未来への希望です。
命は脆く儚い。
それでも一日一日を大切に、暖かなつながりを大切に生きよう。まけないぞう〜♡

【Message from makenaiozone Homepage Editor, Sachiko Tanaka in Ireland】
On August 6th, I thought of Hiroshima, and I think of Nagasaki today here in Ireland.
I pray for Fukushima at the same time, and I think of two of my grandmothers who have coincidentally passed away on Aug. 6th, too.
Our nieces, Lauren & Abbie have been visiting us from the UK this week, and they are so very happy to meet their own Makenaizo Elephants here!
Look at these beautiful smiling faces of the girls of European family with the hope & love for the affected people in Japan.
I really would like to send this picture to the people who have made the elephants!!
Life is short & precious, so why don’t we try our best to cherish every single day we live, and thank for the bonds among us to help one another across the boarders!
Never give up, and Never forget! Makenaizo!!!

8月9日 ローレンちゃん アビーちゃん家族 イギリスへ帰っていきました。
友だちにプレゼント用のぞうさん10頭も いっしょに出発! 広がるぞう まけないぞうさんの輪♡
9 August, Lauren and Abbie went home and took 10 Makenaizô Elephants with them!!
Who will be ‘elephant’s friends’ now?  Thank you!!
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2013.8.9

2013年8月9日 金曜日

 日本政府に、被爆国としての原点に返ることを求めます。
 今年4月、ジュネーブで開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議準備委員会で提出された核兵器の非人道性を訴える共同声明に、80か国が賛同しました。南アフリカなどの提案国は、わが国にも賛同の署名を求めました。
 しかし、日本政府は署名せず、世界の期待を裏切りました。人類はいかなる状況においても核兵器を使うべきではない、という文言が受け入れられないとすれば、核兵器の使用を状況によっては認めるという姿勢を日本政府は示したことになります。これは二度と、世界の誰にも被爆の経験をさせないという、被爆国としての原点に反します。
 インドとの原子力協定交渉の再開についても同じです。
 NPTに加盟せず核保有したインドへの原子力協力は、核兵器保有国をこれ以上増やさないためのルールを定めたNPTを形骸化することになります。NPTを脱退して核保有をめざす北朝鮮などの動きを正当化する口実を与え、朝鮮半島の非核化の妨げにもなります。
 日本政府には、被爆国としての原点に返ることを求めます。
  非核三原則の法制化への取り組み、北東アジア非核兵器地帯検討の呼びかけなど、被爆国としてのリーダーシップを具体的な行動に移すことを求めます。                    長崎平和宣言より

全文はこちらから
http://www.city.nagasaki.lg.jp/peace/japanese/appeal/

抜粋した部分だけではなく、長崎の田上市長の長崎平和宣言は、胸に突き刺ささるスピーチだった。
1945年に落とされた2つの原爆に因っても、2011年に起こった原発事故に因っても、わたしたちの国は大きく傷ついた。この地球上のあらゆる国のあらゆる人々の記憶の中に、ヒロシマやナガサキやフクシマが宿っていることだろう。

そんな国である日本が、NPTの「核の不使用」共同声明に署名しなかった事は、本当に間違った行き過ぎた対米追従であり、恥ずべき判断だったとわたしも思う。
田上市長が平和宣言で表したことこそ、真の人権とは何かを問うたものだ。

人類は時に沢山の過ちを犯すのだ。誤ったら正す。正しても誤る、また正す。そうして進んでゆくより他にない。
こんなに簡単な「絶対悪」が認められないようでは、この国に未来は絶対にないはずだ。田上市長のスピーチを、しっかり受け止める社会にしてゆかなくてはならないと、改めて心に誓う晩だ。
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2013年8月8日 木曜日

最後の新患の予診を取り始めたところで、緊急地震速報が鳴った。
診察を中断して、メール確認とTwitterにアクセス。続いてスタッフに指示を出して、radikoを立ち上げてみるも、地震の知らせは入ってこない。ホッ!

「奈良 M7.8 震度7」と出た時には、正直、色々な事が頭を駆け巡った。
駆け巡ったことを、ここに全て書き出す事ができない程に。

日本には英雄が描かれてきた所謂「歴史」の他に、「災害史」というものがある。
正確に言えば、災害の歴史があって、その上に時の運を見方につけた英雄が登場してくると言った方が正しいだろう。

奈良の大仏はなぜ作られたのかを知れば、その時代に今の近畿地方は絶え間ない災害に襲われていたことが分かる。
大仏は失われた命に対しての鎮魂の意味合いと、生活の糧を無くした人々を救う公共事業の意味があって建立されたものだ。

奈良とはそういう土地であって、つまり末代まで語り次がれるような大地震が起こった場所であったのだ。
緊急地震速報の音を聴いたとたん、なぜか聖武天皇の気持ちが少しだけわかった気がしたのだった。

さて、今日の緊急地震速報だが、これで良いと思う。
ドンマイドンマイ、見逃しよりも、空振りでいい。
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2013.8.7

夕方から、日弁連の『ウクライナ現地調査報告会』。
ウクライナ旅行の懐かしいメンバーの発表を聞きながら、また今中哲二氏の発表を聞きながら、この2ヶ月半の間のことを考えていた。

昨秋から本格的に福島の事故と関わりを深くするうち、色々な人々と出会い、ウクライナにも行き、進めば進むほど正直、分からなくなってくるのが低線量被ばくを取り巻く実態だったりもする。

人類最古の病は、ドイツで見つかった9000年前の骨に脊椎カリエスの痕跡があったということから結核と認識されているが、結核が「死の病」のリストから外れたのは、ストレプトマイシンが発見された1944年以降であり、まだほんの70年程しか経っていない。
そういう意味で放射線障害による病の歴史は、まだまだ本当に浅く始まったばかりだ。
早急に根本的な解決策が見えるとは思えない、と理解して前に進むしかない事も多々あるのことだろう。

報告会が終わって、弁護士会館の地下でお疲れさま会。青木秀樹弁護士や海渡雄一弁護士・小林玲子弁護士としみじみ、今のこの場面で弁護士と医師が両輪になって福島問題を考える部会が必要だという話しをば。
この10月の人権大会@広島で、何とか発足できないものか早急に検討しないとなぁ。

医療とは、患者さんが先にあって、後を追ってゆくものだ。法律は、できれば患者さんの先にあって欲しいものだ。双方の世界が出来る限り緊密に風通しよくつき合ってゆければ、どんなにいいかなぁ、と。
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被災地支援「まけないぞう」の応援団”makenaizone(負けないゾーン)” facebook ページの「いいね」が500を突破しました。 FacebookページTotal 500 Likes! on “makenaiozone Facebook Page”

2013年8月7日 水曜日

【makenaizone Facebook ページより】
被災地支援のまけないぞうの応援団”makenaizone(負けないゾーン)” の Facebookページに本日、記念すべき500人目のかたより 「いいね!」ボタンを押して頂きました!!!
makenaizone facebook ページは こちらです♪ https://www.facebook.com/makenaizone

2011年8月4日のページ開設以来約2年の時を経て、500名もの多くの皆さまに makenaizoneの発信する情報をシェアさせて頂けております事に 改めまして深く御礼申し上げます!
被災地の作り手さんにもそして被災地の皆さんを温かく応援する買い手さんにも沢山の笑顔と勇気を運んでくれる手作り壁掛けタオルの”まけないぞう”さんを 通じた支え愛の輪(和)がこれからも日本中、世界中に広がっていきますよう皆さまの御協力をお願いします!
そしてぜひ皆さまのお友達にも被災地の作り手さ んが一針一針心をこめて作られた可愛いぞうさんたちについてこのFBページを通じて知っていただけますようご紹介頂けましたら幸いです!
いっぱいの感謝を 込めて☆
まけないぞうさんの応援団のmakenaizone(負けないゾーン)より



【Thank YOU Message from makenaizone FB Page】
Lots of thanks from “makenaiozone FB Page” for total 500 Likes! from all of you since early August of 2011 up until today !
https://www.facebook.com/makenaizone
We’re looking forward to sharing & supporting “Never give up elephant Project” that brings the power, big smiles & courage not only to 3.11 survivors but also to All who support the recovery progress to the brighter future of the affected people.
Thank you all so much again for your very warm & continued support for Makenaizo Project !
It would be so much appreciated if you would kindly re-post this message on your wall so that more & more friends of yours will be able to know about this wonderful way to support the affected people in quake-hit areas of Northeastern Japan!

With much thanks to you all from “makenaizone”☆
500likes


2013.8.6

2013年8月6日 火曜日

「世界の為政者の皆さん、いつまで、疑心暗鬼に陥っているのですか。威嚇によって国の安全を守り続けることができると思っているのですか。広島を訪れ、被爆者の思いに接し、過去にとらわれず人類の未来を見据えて、信頼と対話に基づく安全保障体制への転換を決断すべきではないですか。」
広島の松井市長は、2013年の平和宣言でこう呼びかけた。

核を持っているか否かの、覇権主義はもうやめよう。とことん対話をして、絶対に人を殺さないで話し合う。戦争経済で回っている今のシステムを改めよう。
きっと、地球にはそう思っている人々が沢山居るに違いない。時間はかかるかもしれないが、核など要らないじゃないか、人間には「言葉」という道具があるじゃないか、和を持とうという知恵があるではないか。
もうそろそろ、人類は本気で考えなくてはならないはずだ。

核は誰一人として、幸せになどしてこなかったではないか。核を持つ国も持たざる国も、実はその工場である原発が動いている限り、核による汚染は避けられないできたのではないか。
時に人為的なミステイクによって、時に大自然の猛威によって、核は人間が全くコントロールが効かない状況になってしまって、そこで暮らす人々にどん底の苦しみをもたらすではないか。

これほどまでに核によって苦しんだ日本の人々は、もう止めて欲しいと願って止まない人々が、どれだけいることだろうか。それでも、これまで培ってきてしまった経済システムで、どうしても「降りられない人々」が居るならば、みんなで知恵を出し合って、一人の脱落者を出す事無く、戦争経済システムを変えてゆこうではないか……これは三宅洋平が言っていた言葉だ。本当にその通りだ。崇高にわたしたちが希求しなければ、決して実現しないだろうが、希求し続ければきっと願いは叶う事だろう。

多くの人々が心から真剣に平和を求めたとき、きっと新しいパラダイムがまわり始めることだろう。しかし多くの人々が心からそう希求するようになるためには、まず貧困状況をなくさねばならないのだけれども。未来の平和より明日の脱原発より、今夜のパンが大事になってしまうわないように……。
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2013.8.5

2013年8月5日 月曜日

今朝の朝日新聞、福島第一原発で働いていた原発作業員のうち、事故から9ヶ月間での作業で10000人もの人々が、白血病の労災認定基準である年間5ミリシーベルトの値をオーバーしていたことが分かった。

つまり、事故から今日現在で29ヶ月経っている訳なのだが、初頭の9ヶ月だけで10000人が、いつ白血病を起こしても不思議ではなく、もし白血病になれば事故処理との因果関係があるので、労働基準法に則り「労災認定」がなされる値の放射線を浴びたということなのだ。

わたしは、痛みの専門の医者として、労働基準法に則った「労働災害」による痛みを拝診することも多々ある。
痛みの場合、骨折とか四肢の切断とかのように、客観的な診断が容易ではないので、因果関係が証明出来ないとして、しばしば労災認定が降りないことがある。

労働基準法に則った労災認定というのは、それほどまでに「労働」と「疾病」の間に確固たる因果関係の証明が求められるものなのだ。

だからこそ、この年間5ミリシーベルトを10000人もオーバーしているという報道に、わたしはたいへん驚いたのだった。

もう一度言おう。労働基準監督署が規定している白血病のデッドラインを超えている作業員が、初頭の9ヶ月だけで10000人も出ているという厳然たる事実が、今頃リークされたということは、何を意味するのだろうか。

もう隠し通すことができないほどの人々の血液に、何らかの変化が起こっているということなのだろうか。

ともあれ、これから何十年も何百年も作業は続くのだ。
労働基準法の名に於いて、しっかりと原発労働者の健康とひいては人権を、しっかりと把握して守っていかなくてはならない。一刻も早く、このブラックボックスの中身を透明にしてゆかねばならない。
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