阪神淡路大震災から17年。神戸を訪ねました(1)「被災地NGO恊働センター」 Visit to Kobe (1) The NGO Collaboration Center for HANSHIN QUAKE Rehabilitation

2012年1月24日 火曜日

16日夜の食事会で 岡本さん(左)増島さん(右)と。

みなさま、こんにちは。
makenaizone HP編集長の田中幸子です。

このたびオーストリアから一時帰国の機会に、1月16〜17日 神戸新開地の「被災地NGO恊働センター」を訪ねました。

村井さん、岩手から帰っていた増島さん、いつも「まけないぞう」の注文のメールに対応してくれる岡本さんや福岡さん、細川さん、吉椿さん、足湯の事務局の仕事をしている頼政さんたち 「被災地NGO恊働センター」のスタッフの皆さんにお目にかかり、1月17日朝の阪神淡路大震災追悼式に一緒に参加させてもらいました。
また、16日のお昼休みの時間に神戸西区のTPOディスプレイズジャパンタオル株式会社にある「タオル仕分け隊」の仕事場所を訪ね、中川さんと家藤さんにお目にかかりました。

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私事になりますが、95年1月17日に当時の連れ合いであった中川努(関西学院大学教授)を亡くしました。享年44歳でした。
昨日まで元気だった幾千もの人たちの命が奪われた、あの朝。街が破壊され生活を人生を奪った震災。それから17年、このような催しに参加したのは今回が初めてです。
3.11の震災、津波、そして原発事故によって日本全体が大変なことになってしまった今。個人的な思いを超えて何かをしなければいけない・・・いや、個人的な思いがあるからこ そ、何か行動せずにはいられない。
「まけないぞう」を通して間接的ではあるけれども少しずつできることを積み重ねていきたいと思っています。

そんなわけで、「神戸訪問レポート」をお届けします。

どうぞご覧ください。

田中幸子
1月15日夕、西宮苦楽園のジョルジェット川合シャルネーさんの家へ。「まけないぞう」を紹介しました。こちらをご覧ください。

そして1月16日朝、いよいよ神戸へ向かいます。
夙川駅から三宮で乗り換え、神戸市営地下鉄で湊川公園駅へ。
改札口で、増島さんが出迎えてくれました。
実は田中が増島さんに会うのは初めてです。でも、写真や講演会のスカイプ中継など見ていましたので、ちっとも初めてという感じではありません。
「増島サンって あんなに多くの方たちに寄り添うお仕事を毎日こなしておられて素晴らしいですね、強靭な精神力ではないかと感嘆しています。たいへんでしょう」という田中に、
「しんどいことも多いですが、ぞうさんを作って ふっと笑顔の出る そういううれしいときもたくさんあるのです。だから たいへんなことと嬉しいことと両方です。だからだいじょうぶ」と答えていました。
そうなんですね・・・ それは大変なこともたくさんあるのでしょうが 淡々とやっておられる増島さん。
すがすがしいです。

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さて恊働センターへ到着しました。
「ダイヤ通り商店街」 水木湯というお風呂屋さんの角を入った路地に面しています。
村井さんによると、「初めて来たひとは だいたい前を通り過ぎて行ってしまう」のだそうです。
予想していた以上にひなびた外観です。
鮮やかな黄色のボックス車が停まっていて、その「かわいらしさ」と事務所の外観がちょっとミスマッチ・・・
(> 「実は黒田さんから借りた車」であると後ほど判明しました。ほんとうに恐縮です!
普段は経費がかかるので、必要なときだけ調達したりレンタカーを使ったりするそうです。今日のために借りてくださったそうです。ありがとうございます)

右手が事務局のオフィス、そして通路際にも段ボール箱がいっぱい積んであります。この段ボールの中は東日本の各地から来た「完成品」のぞうさんたちがいっぱいつまっています。

 

事務局から細川さんが顔を出されました。こんにちは!
細川さんは、被災地NGO恊働センターの草創期からずっと一緒に働いておられる大ベテラン。

奥へ進むとジャングルのような庭。
「イランから持ち帰ったデーツのタネを蒔いたら生えてきた」という大きな葉っぱ。

冬桜の可憐な花がちらほらと咲いていました。

薪割をしたり掃除をしているひとたちがいます。明日の追悼式のため庭の整備です。

福岡の久留米から1月17日のために来られた 藤田さん。
薪割りをしておられたのは吉椿(よしつばき)さん。
中国四川省の震災のときには現地に2年間とどまって瓦礫の片付けをしておられた方です。被災地NGO恊働センターのブログにレポートを書いておられます。

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事務局で村井さんが迎えてくださいました。

事務局は 薪ストーブで暖かい。佐用町からもらってきた薪で暖房しています。
たくさんのひとが集まって話をしたり食事をしたりする部屋です。
一角に 仏壇。阪神淡路大震災の犠牲者 そして東日本大震災の犠牲者 被災地NGO恊働センターの仕事をいっしょにしていたが惜しくも亡くなられた方の位牌がおさめてあり、毎月ご供養をしているそうです。
村井さんはこの仏壇の前、部屋の端のほうの一角にあるテーブルにコンピュータを置いて仕事をしています。
電話に出たり、電話取材に答えたりも、ぜんぶこの部屋でしています。
そしてその合間にこまめにダルマストーブに薪を足しています。
炊事場がとても大きい。実はここは居酒屋だったのだそうです。
壁には「まけないぞう」さんたちの姿が。
また、アフガニスタン、イラン、中国四川省など各地で支援活動をしたことへの感謝状 写真などが飾られています。

(つづく)

「観音様に花を飾らないと・・・」と相談中の村井さんと増島さん。


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