寄り添うこと。被災された人たちの”いま、ここに生きる”ためのお手伝い

2011年9月22日 木曜日

みなさん、”あくろっしゅとわー”村井です。
被災地では仮設にお住まいの自殺者が発見されたり、役場の職員が過労死で亡くなったりと、予測はしていたものの深刻な事態が表出し始めています。
19日、遠野で「遠野まごころネット」主催の構成員会議でシンポジウムが開かれました。
その中での、フィールドレポートは「希望が見えない!」「あまりにも被災された方々のサポーターが少ない!」という仮設住宅での現況でした。
私は、「とにかく一人でも多くのボランティアが被災地に行き続けられるように、構成員のみなさんが各々のネットワークで呼びかけて下さい」とお願いしました。
会場で聞いていたある災害ボランティアグループの方が、私に質問されました。
「多くの人がボランティアとして仮設に入って、被災された方々からいろいろな悩みを聞いてもそれを解決する方法が見えなければ、寄り添ってもどうしたらいいのか悩みます。専門家は、素人のボランティアが解決できないのに、中途半端に聞き出してはいけない!ともいいます。ますますどうすればいいのか悩みます。どうすればいいでしょうか?」ということでした。

私は、「これだけ広域の災害で専門家だけで対処できるでしょうか?阪神淡路大震災後兵庫県こころのケアセンター初代所長中井久夫先生は”ボランティアが傍らに寄り添うだけでもいい”と言われます。加えて”人手が足りないのだからボランティアがいたら助かる”とも言われます。
私たちは足湯ボランティアや”まけないぞう”づくりを通して、被災された方々に寄り添っています。足湯ボランティアは誰でもできます。まけないぞうを広めるために被災された方々に寄り添うことは誰でもできます。
こうした誰でもできるボランティアの寄り添いによって、被災された方々は喜んでくれます。被災された方々はその時々を確実に過ごされます。
私たちのできる寄り添いは、被災された人たちの”いま、ここに生きる”ためのお手伝いに過ぎないかも知れませんが、それでもいいのではないでしょうか!」
と発言させて頂きました。


まけないゾーン的にいいますと、素人のボランティアが、”あくろっしゅとわー”とつながるようにボールをいっぱい投げることが必要だと思います。そのたくさんのボールのどれかを被災された人がキャッチしてくれれば、寄り添っているボランティアも少しは安心できます。

青木先生がメッセージを書いてくださいましたね。

「わたしには夢があります。この世から、痛みという痛みをなくすことです。けれどもその夢が叶わないのなら、せめてたった今困っている方々の、その痛みに寄り添うことはできないだろうか」

このメッセージは、
「私たちは大きなことはできません。でも小さな愛を持ってやることはできます。」
というマザーテレサさんの言葉につながると思います。

みなさんと旅をすることで、「一人でない!」ということを体感できることに感謝します。




PS:台風15号が東日本に向けて進みつつあります。関東・中部・東海方面のみなさん!特に注意して下さい。ほんとにおてんとさんは意地悪です。先日来、和歌山県の水害被災地に私どもNGOのスタッフも入っています。ところが足元の兵庫県淡路島でも床上・床下の被害が発生し、さらに名古屋を含む東海地方も見守らなければなりません。これ以上被害が広がらないことを祈るばかりです。

 


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