DNAの中の杜の都

2011年8月17日 水曜日

8月18日の東京はとてもとても暑かったです。先週の仙台も暑かったですが、大崎八幡宮の
杜を渡る風は、なんと心地よかったことか。下界より2~3度は涼しい風が吹いていました。

仙台というところは、わたしの父方の祖母のふるさとです。
それは昔々のことです。曾祖父は東北帝国大学医学部の門前で内科の医院をしていたそうで、
帝大生の下宿人が何人か居たのだそうです。その下宿人の一人が祖父でした。
わたしの祖父は、信州の松本近郊の貧しい村の出身でした。村から学費を出してもらって
東北帝大に通う留学生でした。ですから、当然、卒業後は信州に戻って、村で医者をする
ことを決められていた身でした。

ところが、仙台の町医者の娘と信州の貧しい留学生は、恋におちてしまったのですね。それで
二人は東京に駆け落ちをした。遥か大正時代の頃の話です。流れ着いた場所が、新宿の淀橋という場所でした。今の新宿区西新宿でした。

仙台駅から大崎八幡宮に向う途中で、右手に東北大学医学部病院が見えてきます。地図で確か
めると直線距離で1キロほどですから、もしかしたら祖母の実家は大崎八幡宮さまの近くだった
のかもしれない……。
そう考えると、先日わたしが大崎八幡宮の境内で感じた、何ともいえないような懐かしい気持
の理由が、もしかしたらわたしのDNAが八幡宮さまの風に呼応したのかもしれないなどと、
何の根拠もないのに勝手に思っている自分がいます。
祖父母が亡くなって40年以上になりますし、父の兄弟も全て故人になってしまったので、もう
誰にも確かめることができないのですが、もしかしたら遠い遠い昔に、わたしは大崎八幡宮の
杜を渡る風に吹かれたことがあるのではないか……、と。

なんちゃって、そんなことを考える時に、どこからともなく聴こえてくるのです、越天楽が。
そうですそうです、チ ラ ロ ヲ ル ロ タ ア ル ラ ア ア 。


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