2014.3.5

2014年3月5日 水曜日

福島から他県または県内の別の場所に避難していた所謂「自主避難」の方々の帰還が、いまラッシュを迎えている。

原発事故かの当初から「自主避難」の方々には、本当に冷たかった行政だが、ここにきて改めて精神的・肉体的・経済的にも疲れて、帰還する方々が増えている。

今回の自主避難者の特徴は、圧倒的に「母子避難」が多かったということ。

単身よりは母が子どもを連れて、父親と別居をするというケースが多かった。

そうして週末は父親が尋ねてくるという避難のケースが多かった。

中には家庭内での意見がどんどん合わなくなって離婚をするケースも多かったという。

わたしは東京へ避難をされている方々の他に、山形に避難されてているママたちや県内避難で会津若松のママとも親しくしているが、どの家族にも沢山の悩みがあって、百人百様であることは言うまでもない。

では、この国の行政が百様のケースに対応しているかといえば、全く対応していないどころか、そもそも「自主避難」という事自体があたかも無かったかのように扱っているのだから、これに対応しようとも思ってもいないのだろう。

福島県からの「自主避難」ばかりでなく、茨城県からも栃木県からも千葉県からも東京からも、その他の沢山の地域から「自主避難」あるいは「移住」をしているママたちも沢山居る事実も、全く調べようともしていないこの国の行政。

今週辺りから、311に向けて色々な復興イベントが目白押しだ。

マスコミでも特集記事や特集番組が増えても、まずは「自主避難」に光が当たることはない。しかし、例えばこれから低線量被ばくのスクリーニング検査をすることになったとしても、基礎的なデータを取るのであれば早ければ早いほど良いに決まっているだろう。

今回の311は災害として余りにも大きく、余りにも沢山の切り口があるので、ここに光が当たらないのかもしれない。しかし、逆に言えば、ここに光が当たるようになった時、本当の意味での復興が語られるようになるのではないだろうか・・・。


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