「ボランティアは何でもありや!」・・・「あくろっしゅとわー」

2011年8月28日 日曜日

小野澤さんと田中さんの”まけないぞう”フランス語訳の件で以下のようなやりとりをしていましたよね。

−−フランス語で「まけないぞう」は、言葉遊び的な面は文章で説明しないとわかってもらえないよね。それは それで説明するとして、私が病気のときに「がんばって」とか「しっかり!」って言う言葉をいろんな表現でかけてもらった けど、その中のひとつに「Accroche-toi!」(手がかりがひとつでもあれば、そこにしがみついていてね、とか懸命にもちこたえてね、とか粘り強く気をしっかり持ってね、という表現)っていうのがあったの。COURAGE(がんばれ、勇気を持って)とかよりも、私 は、「しっかり生きることにしがみついてまけないぞう」って気持ちになったんだ。
それで、Accrocherは、ひっかけるって意味でしょう。まけないぞうさんは、フックとかにひっかけて使うんだよね・・・この意味を掛け合わせて、うまく意味というか、言葉遊びでまけないぞうとぞうのつながりがあるのを、雰囲気として伝えられないかな〜♪−−

私が「ボランティアは何でもありや!」といっているのは、この「Accroche-toi!」につながるのではないかと思っています。被災者が10人いたら、10人それぞれ事情が違います。痛みも苦しみも違います。一方寄り添うボランティアも十人十色です。こうしてボランティアも多彩なので、投げたフックのどれかに被災者がキャッチされるのだろうと思われます。だから何でもありや!というほど、制約のない多彩なボランティア活動が行われなければならないと思うのです。
”まけないぞう”もいろいろな顔のまけないぞうがあります。どう見ても不細工なまけないぞうがあるのですが、キャラバンで販売して廻っていると、「これ可愛いね!」と言ってくださる方がいるのです。だから、どんなまけないぞうの顔でも、ずっと持ち歩いていると、不思議にみんな何処かに嫁入り・婿入りをされます。

他方ここで披露してくださった「Accroche-toi!」は、少し奥が深いようです。
まけないぞうが、いろいろな苦しみや痛みを抱えた人に、「大丈夫ですよ、このまけないぞうにしがみついていれば・・・・・」というメッセージを投げることで、どこかで光を見いだしてくれるようであれば本望です。
先日の女川での講習会が終わって帰ってきた翌日、その講習会をお世話してくださった方から電話がかかってきたのです。その方の友人が被災者なんですが、いまだに床下の泥かきが終わっていなくて、もうカビが生え、虫がわいて大変なことになっているというのです。
でもその友人は「大丈夫!他の人にくらべればこんなことくらい・・・」と言われるそうですが、どう見ても大丈夫じゃない精神状態だというのです。
たまたま、講習会で私が「この近くの石巻には、先月竹炭を持ってきたんですよ。竹炭は脱臭と調湿効果があるんです。」と言ったことを覚えていらして、「友人の家に竹炭を提供してくれないですか?」という相談だったのです。
世話してくださった方は、電話で「村井さん、こころのケアはできますか?」っていきなりおっしゃるのです。「いいえ、私は専門家ではないです。どうされたんですか?」と聞くと、先述したように友人の話になったのです。
その方は「何でもいいから、その友人が楽になるようなとっかかりができないかと思い、炭を提供することで『辛いときは、一人で抱え込むのではなく、助けて!』と言えるように、何でもいいから何か機会を提供したいのです。」と言われるのです。
私は、「その方にもまけないぞうづくりに参加するように薦めてください。
またとにかく ○○さんはいろいろなボールを彼女に投げてください。そうすると彼女はどれかのボールをキャッチするでしょう。
来週すぐに竹炭は送りますから、そのボールは大事にしてください。」とアドバイスをささて戴きました。
気になるのでもう一度電話して事情を聞くと、その友人は直接津波で被害を受けた訳ではなく、地震の揺れで水道管が破裂し、その友人の住む一帯が水浸しになったということなのです。もう充分被災者なのに、遠慮されているようなのです。ご主人は仕事に行けず、とうとうノイローゼ気味になり、仕事に行かなくなったという事情でした。
とりあえずこれまで女川地区でお世話になったボランティアさんに頼んで泥かきをして貰い、床下に炭を入れることにしました。
ほんとに「手がかりが一つでもあれば、そこにしがみついて!」と叫びたいです。

でもね、被災地にボランティアがたくさんいれば、こういうケースでも何の問題もなくサポートできるはずなのです。残念ながらお盆を境にボランティアは減少気味です。「何でもありや!」ではなく、ボランティアを受け入れるのに敷居を高くするから減少するのですね。
精神科医の中井久夫先生は、「ボランティアは寄り添うだけでもいいんですよ!」とおっしゃいます。
*中井久夫先生は、阪神淡路大震災後できた「ひょうご心のケアーセンター」の初代所長です。

PS:みなさま、”まけないぞう”の作り手さんにお手紙を書いて送ってくださる場合は、被災地NGO恊働センターの岡本宛でメールでお願いします。まとめて、綴って被災者の皆さんに届けます。個人宛にしますと偏りがでて、いろいろと問題が生じますのでよろしくお願いします。


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