2013.6.3

2013年6月3日 月曜日

ここのところ、ウクライナの旅行日記と感想文のようなものを、なるべくたくさんの方々に読んでいただきたいと思い、少し行動している。
わたしが今感じていることは、概ね先日の国連人権理事会のアナンド・グローバー氏の提言に重なるところが多い。

白血病などの予兆を掴むためにも、例えば甲状腺癌のフォローアップのためにも血液検査はどうしても必要だ。
内部被ばく殊にセシウムの多寡を調べるためには尿検査も必要。
低線量被ばく地帯に暮らす多くの人々の為に、しっかりと検査体制を作る事をしなければと思う。

甲状腺エコーやホールボディーカウンターという「機械モノ」が大好きな日本人だが、もっともっとプリミティブな検査の必要性を感じる。
で、この場合、わたしが一番問題だと思っているのは、小児(新生児を含む)の採血が大変難しいということだ。
どこでも気軽にできる検査ではない。テクニックを持ったナースなどを確保しなければならないし、膨大な医療費がかかる。
そこが一番の問題点だと思うのだ。機械を揃えればいい、というのではないのだから。
わたしも手術室に入っていた時代には、よく小児の点滴ラインを取っていたが、本当に難しいものだ。まず、ここを乗り越えて人を揃えなくてはならない。

それから食品の全品検査を徹底したい。これだけ国土が狭ければ、何らかの形で食物連鎖によってなどして、汚染されたものが体内に入る可能性が高い。
ここは東京では品川の食肉市場にならって、ここのノウハウを拡大して、ぜひともなるべく早期に施行していって欲しい。
もちろん、その際に土壌の調査もしっかりとすべきなのは言うまでもない。

福島第一原発で事故の処理作業に携わっている人々の健診を、徹底的にすることも急務だ。この作業員の方々の安全性を無視してというか犠牲にして、この国は前に進む事はあってはならないと思う。
チェルノブイリの事故では、リクビナートルといわれる原発作業員が中心になって、チェルノブイリ法を制定したのだから。しかし、福島原発の作業員にその余力はないだろう。

というようなことを、沢山の方々に聞いて欲しいと思う。この目で見てきたことは、もう見なかったことにはできない。
20世紀のウクライナで出来ていることが、21世紀の日本で出来ないとしたら、それは国の不作為以外のなにものでもないからだ。

というような事を 6月5日(水)20時からのJ-WAVE 「JAM THE WORLD」でお話します。
田原総一朗さんのナビゲートの報道番組です。

J-WAVE は 81.3 FMです。
http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

生放送の田原さんの突っ込みに、完ぺきに応えられるかどうか不安ですが、お時間があれば聞いて頂ければ幸いです。

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