2017.8.30

2017年9月29日 金曜日

今年の夏は慌ただしく過ぎてしまった。
春頃だったか、8月の国際女医会西大西洋地区大会にエントリーをしてからというもの、月日の流れが早いのなんの。

8月25〜27日は香港で小児甲状腺がんについての発表をした。
国際女医会西大西洋地区大会での、アジアのドクターたちの関心は非常に高かった。
日本では小児甲状腺がんは原発事故との因果関係が認められていない、と話したところ、その場に居たドクターたちは全員、大きく首を横に振った。
台湾や韓国の代表は口々に言った。「日本の事故があってから、原発は最大の選挙の争点になって、私たちの国は原発をやめることにした」、と。
日本は事故前54基の原発があって、事故後も再稼働をしていると話したら、呆れられると同時に「なぜ女性医師がもっと発言しないのか」と火を入れられてしまった。

「平和ボケ」という言葉があるが、私たち日本人は余りにも「感度」が下がってやしないだろうか。外国の人から見たら、本当にクレイジーだと思われている。
あの原発事故は全世界に衝撃を持って受け止められ、原発事故の過酷さに全世界の人々が恐れ自戒した事実を、私たち日本人は殆ど知らないのではないか。
この香港でも韓国でも台湾でも、民衆は大きなデモを起こしデモクラティックに行動をしてきた女たち。その人たちと直接話して、背筋が伸びた3日間だった。

そうそう、国際女医会西大西洋地区大会では韓国のドクターたちは日本軍による従軍慰安婦だった方々のトラウマについての発表が2題あった。
アジアの女性医師たちはこの学会で、したたかに闘っている。
学会発表の後は、お楽しみのガラパティー。飲んで食べて歌って踊って…、いやマジに踊った踊った!

私たちは、報道され自分たち自身が見聞きしている事実を、これからも毎回世界女医会で報告してゆくことを世界の仲間に心から誓って、台風で荒れ狂った香港を後にした。


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