今夜は目黒区女性医師の会で首都直下地震についての話を聞いて頂いた。
1923年の関東大震災から90年。震災に対してのイメージを共有して頂ければと、美味しいイタリアンの食事とともに、原発震災の話にも多いに話題が膨らんだ。
殆どが初めてお会いするドクター方なのだが、皆さん高い防災意識を持っておられた。放射能被害に対しても、話題が尽きなかった。
わたしはいつも思うのだ。現代医療の世界では、例えば進行がんの患者さんには、しっかりと余命の宣告がなされる。そう、容赦なき余命宣告だ。どんなに精神的に厳しくとも、敢えてご本人への告知がなされる場合が多い。
しかし、現代日本の原発事故に対してはどうだろうか。わたしから見れば信じられないほど楽観的な見通し&事故の過小評価。医療現場とこれほどかけ離れた世界が、この世にあるのだろうか、と。
すると、もしかしたら原子力行政や現場に携わっている人々に代わって、医師こそが今この国に起こっている現実をしっかりと見据えて、正当な評価と正当な見通しを判断し現実を共有し伝聞することで、今よりもずっと真っ当な世になるのではないか、と、思うことしきりだ。
それも心優しき、心正しき、しなやかな女性医師こそ、その任にふさわしいのではないだろうか。
わたしにとっては懐かしい懐かしい渋谷東急本店のイタリアンレストランでの、スパークリングワインを少し飲みながらの震災談義。常々抱いていた想いに火が灯るような、そんな大きなヒントを頂いた晩になった。