拝啓 「さよなら原発」呼びかけ人各位

2013年6月27日 木曜日

拝啓

「さようなら原発」呼びかけ人、内橋克人さん、大江健三郎さん、落合恵子さん、鎌田慧さん、坂本龍一さん、澤地久枝さん、瀬戸内寂聴さん、辻井喬さん、鶴見俊輔さん、各位

来る参議院選挙での、皆さまの立候補を心から望みます。
殊に、筆頭に名を連ねられておられる九人の皆さまに申し上げます。

皆さまがこぞって出馬をされれば、この国の原発は必ずや、一旦止まることでしょう。
もちろん原発の他にも数多の問題がありますが、何はともあれ、まずは原発を止めることで、散り散りになっている人々の心を、一つにまとめられるに違いありません。
今のまま参議院選挙を迎えれば、流れに乗って与党が圧勝し、原発は次々に再開されるどころか、新設すら止められなくなることでしょう。

今、この国は、急速に高齢化の一途を辿っています。
半世紀後には人口も現在の70%になり、労働人口は半減し、GDPは激減します。同時に廃炉もままならない原発を沢山抱え、国力の衰えたこの国は絶対絶命の危機を迎えます。
こうした「平時」のリスクに加え、その頃までには南海トラフ地震や首都直下地震のいずれか、又は両者が起こっている確率がたいへん高く、その際には残念ながら浜岡原発などの過酷事故の発生が避けられないことでしょう。

こんな事態を好転させる為にはどうすれば良いか、わたしは自分なりに考えてきたつもりです。しかし、もうカードは他に一枚も残っておりません。
皆さまの立候補以外、他に道はありません。

一般の人々は、本当に生活も苦しく、若くて働き口のある人は職を失わんがために、日々働いて働いて社会状況を顧みる時間的余裕も精神的余裕もありません。働き口のない人は、もっと余裕がありませんし情報もありません。ましてや政治へ参画することは大変困難なことです。そうしていつしか社会への関心も薄れ、期待も薄れ、投票率も低くなってしまうのです。

失礼ながら「さようなら原発」の呼びかけ人の方々には、前述のようなご心配は一切ないと存じます。
ご高齢を心配する向きもあるかもしれませんが、ご心配は無用です。体力が続かなくなりましたら、後進に議席をお譲り頂いて構いません。

比例区で「さようなら原発党」を作って、そこから立候補を表明して下されば、選挙活動は一切無用です。むしろ選挙になぞ労力を使わないことといたしましょう。
折しもインターネットを使った選挙が始まります。ネットを駆使して、世界に向けてメッセージを発信してください。
その後は、日本国中で無数の「さようなら原発 勝手連」が立ち上がることでしょう。勝手連の人々はネットで柔らかくつながり、市民の知恵が集積されてゆくことでしょう。

また当選して国会に行かれても、誰に媚びることも迎合することも一切必要ありません。ご自分の意見を曲げることなど金輪際なさらなくて結構です。国会議員として国会の場で、「大正論」だけを述べて頂きたく思います。
そうすれば、この国の、国会のあり方そのものが変わってゆくことでしょう。

こうして沢山の著名人が一斉に立候補を表明してくだされば、何よりも世界中のメディアが注目します。さすれば日本のメディアも注目せざるを得ません。
東日本大震災があったにもかかわらず、原発問題がビッグイシューになることがなかったのは、ひとえに日本のメディアが無視を決めこんだからです。

これを突破するためにわたしが提案しているような、大きな仕掛けが必要であることは、よりメディアと近い所で仕事をされてきた皆さまには、よくご理解頂けるはずです。
呼びかけ人の方々の中にも、少なからずわたしの意見に賛成される方々もいらっしゃることと思います。

「政治にはタッチしたくない」というお気持ちはよく分かります。たいへん大きな賭けですし、これまでの皆さまが築いてこられた、そう言ってよければ「名誉のようなもの」が凹んでしまう可能性があることも重々承知しています。

しかし、次の参議院選挙が、おそらくこの国の本当のラストチャンスであると、わたしは考えています。
この選挙で市民に大きな意識変革が起こらなければ、この国は残念ながら次の大規模災害が起こったその瞬間に、「近代文明国家としての終焉」を迎えることになるでしょう。
この事実は、今や世界の国々の政府やメディアで周知されていることです。
だからこそ皆さまの立候補は、世界中のメディアが注目することとなるのです。

呼びかけ人の皆さま、何とぞ本当の大ラスに、私たち市民が「原発を止める」という選択のチャンスを与えてください。私たち市民が心を合わせてものを申すという、そんな一票を投じる機会を与えてください。

何とぞよろしくご考慮のほど、お願い申し上げます。
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